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シーナリー(海景) II

 

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テナー・サキソフォンとピアノのための

初演:1999年7月8日(木) ルーテル市ヶ谷センター

演奏者:Ten-Sax 服部吉之, piano 服部真理子, option Alt-Sax 西尾貴浩


初演時のプログラムより──

題名の"SEANERY"は、風景を意味する"scenery"と海を意味する"sea"からなる造語です。

 昨年、北海道の東西の海岸沿いにのびる長大なハイウェイを1000kmにわたって車で移動する機会が何度かありました。真夏に始まり真冬で終わる月一回計五回のかなり過酷なスケジュールの仕事でしたが、その間に出会った、季節の中で移ろう峻烈な海崖の光景は私の心に鮮烈な印象を残すものでした。真夏でさえ、厳しく孤高な表情を湛える海の姿はまさに、ジョン・メイズフィールドの詩の一節「研ぎすまされた刀のような風が吹く海」を想わせるたたずまいだったと記憶しています。

 数年前、原ひとみさんの依嘱によりアルトサックスとピアノのために同名の作品を作曲しており、3つの楽章からなる今回の作品はその続編ということになります。初演が八ヶ岳のリゾートという事もあり、どちらかというと夏一色の明るい作品に仕上がった前作に比べ、今回はアルトに比べて遙かに男性の生理に近いテナーの音色を素材にして、より自然に私自身の心象を投影した作品になっているかと思います。

──札幌から北海道を縦に貫く道央道を通って北見へ、北見からサロマ湖へ抜け、オホーツク海の海岸沿いを縁取るように通る国道238をひたすら北上して稚内。稚内から今度は日本海に沿って小樽まで続く通称オロロンラインを通って札幌へ戻るという行程だった。